これが私の人生です。06
シルバウィーク2日目の朝
母は東北地方にある実家へと帰りました
ものすごく呆気ない別れでした
前日に母が実家へ帰ることは聞かされており、私はてっきり母が1人で新幹線の駅まで、バスと電車を乗り継いで行くものだと思っていました
ですが、その日の早朝
「 お母さんを新幹線の駅まで見送ってあげよう
もしかしたらこれが最後の別れになるかもしれない
もしかしたら車の中で考え直して、戻ってきてくれるかもしれない
だから2人とも駅までついてきてほしい 」
そう父に頼まれて、私も兄もついていくことになりました
兄はあんまり乗り気じゃなかったですけどね
まあ断る理由もないからついていくって感じでした
そしてそして、車内の様子はというと、、、
超 最 悪 。
誰も何も喋らない
音楽も何もかかっていない
車内に響くのはエンジン音のみ
めっちゃくちゃ気まずかったです
そりゃもうどちゃくそ気まずかったです
父が時々何か話していた記憶はあるんですが、内容は忘れてしまいました
" 同じ車に4人で乗るのはきっとこれが最後 "
そのことは重々承知でしたがもはやそれどころではない
とにかく気まずい
最強に空気が重い
もう息がしづらい
喋れる気になんてならない
この場から消えてしまいたい!!!泣
悲しいとか寂しいとか、そういう気持ちももちろんありましたが、あまりの気まずさに早く駅に着いてほしい一心でしたね
そういう時に限って時間経つの遅いですよね
ほんと時間って怖い
まじほん怖(うるさい)
家を出てから約40分
気まずさのあまり精神的酸欠になりましたが、無事 新幹線の駅に着きました
ここからは冒頭でも書いた通りです
本っっっ当に呆気なかったです
別れの時にした母との会話の内容覚えてないですもん
記憶に残らないくらいきっと薄っぺらい会話だったんだと思います
母「 じゃあ、元気でね 」
私「 うん 」
みたいな。
うっっっっっす!!!!!
いや、え、うっっっす!!!
んもうペランペランですね!
親子の会話とは思えないですね!
もはや会話って言っていいのかなこれ!!
なんでこんな薄くなったんだろう、、
母も私もここぞとばかりにドライを存分に発揮していましたね、、
もっと他に何かあったろうにお2人さん、、
秒速で終了した会話の後
母は車から降り、トランクから大荷物をおろしてそのまま駅の中へと消えていきました
父も兄も私も
遠くなっていく母の背中を、ただただずっと見ているだけでした
07へ続く